- 11/03/2022
「私たちは自動車用化学製品のスペシャリストであり続けます」
LIQUI MOLYは60年以上にわたって自動車業界の技術革新に対応してきました。幅広い自動車化学製品を揃える同社のギュンター・ヒアマイアー取締役は、この企業はモビリティの変遷において良好なポジションを取っていると考えています。
エンジンオイルや添加剤のメーカーは、エレクトロモビリティを恐れているのではないでしょうか?
ギュンター・ヒアマイアー:いいえ、まったくそんなことはありません。これは私たちにとって追加のビジネスです。なぜなら、当社は電気自動車専用に特化した新しい製品を市場に提供できるからです。最近のものでは、テスラ用のギアオイルや、燃料電池冷却液が挙げられます。
しかし、そうした車両にはエンジンオイルは必要ありません。
ギュンター・ヒアマイアー:そうした車両ではそうでしょう。しかし、現在道路を走っている無数の内燃機関搭載車両のことを考えてみてください。内燃機関を搭載した自動車が一夜にして生産されなくなったとしても、最後の車両が姿を消すまでには15年以上かかるでしょう。当社はOEビジネスよりもアフターマーケットに重点を置いていますが、アフターマーケットではこうした変化は徐々にしか進んでいません。また私は、今すでに燃焼機関の追悼文を書くことには躊躇しますね。E燃料がどのように進化するか、興味をもって見守りたいです。クライメイト・ニュートラル(気候中立的)な方法で製造された合成燃料のおかげで内燃機関が長く存続することも考えられます。
とはいえ、エンジンオイル市場全体が縮小するでしょう。
ギュンター・ヒアマイアー:それでも当社は、市場シェアを拡大し続けていくので、この市場で引き続き成長していきます。現代のエンジンオイルは、その製造がますます難易度の高いものになっているため、多くの小規模オイルメーカーはこの変化に対応することができずに、市場から姿を消すことでしょう。ただ当然のことながら、長期的に見れば、モビリティの変化はもちろん、当社にとっても大きな変化を意味します。しかし、私たちはそれを恐れていません。ディーゼル微粒子フィルターの洗浄でも、LSPIによって起きる問題でも、さらに低粘度となっていくエンジンオイルでも、当社は新しい技術に関して常に最前線に立ってきました。製品ラインナップには明らかな変化が見られますが、私たちは自動車用化学製品のスペシャリストであり続けます。60年前、LIQUI MOLYの品揃えにはほんの一握りの添加剤しかありませんでした。それ以外には何もなかったのです。現在では、4000もの製品が並びます。当社の製品範囲は信じられないほど幅広いものとなっています。オイルや添加剤に加えて、グリースやペースト、またはブレーキクリーナー、カーケア、アンダーボディ保護、ディスク修理用素材などのサービス製品もあります。こうして、燃焼機関車両から電気自動車にいたる、すべての車両に適した製品を提供しています。
これまでオイル交換によって訪問客と売り上げを獲得してきた整備工場には、何をアドバイスしますか?
ギュンター・ヒアマイアー:もちろん、整備工場も適応しなければなりません。技術的にだけでなく売り手としても。多くの整備工場が技術面の専門知識を備えている一方で、販売に関しては積極的ではない整備工場があります。必要のないサービスを顧客に押し付けることを言っているのではありません。技術的に有意義で、顧客の利益に見合った、しかしながらその顧客がまったく考えていなかったようなサービスを提供することです。例としては、カーディテイリングやエアコンクリーニングなどが挙げられます。整備工場には今後も、自動車用化学製品に関する強力なパートナーとしてLIQUI MOLYを信頼していただくことができます。