- 02/17/2022
エルンスト・プロースト - 実行家、反逆者、先駆者、そして何より、人間
LIQUI MOLY にとって、1990年10月1日と2022年2月22日の共通項は? 両方とも、このドイツのエンジンオイルメーカーの転機です。 人々と会社に30年以上奉仕した後、エルンスト・プロースト取締役が引退の時を迎えます。
「畑は耕されています。 しかし、過去31年間、私たちは会社と業界を非常に力強く掘り返してきました」とエルンスト・プローストは振り返ります。 「私たち」とは、エルンスト・プローストとギュンター・ヒアマイアーのことです。 1990年10月1日、彼らは2人でドナウ川の上流にあるカーケア製品メーカーから当時まだ小さかったウルムの会社に移りました。 エルンスト・プローストはマーケティングと販売の責任者として、ギュンター・ヒアマイアーはドイツの専門小売店の販売マネージャーとしてスタートしました。 「今から30年以上前、彼は私の見習いでした。当時は研修生をそう呼んだものです」とエルンスト・プローストは言います。 「私たちはいつも二人一組でした」と退任する取締役は回想します。
今からこの2人は別々の道を歩みます。 2018年から第2取締役を務めるギュンター・ヒアマイアーはこれから LIQUI MOLYの運勢を一人で導きます。 「私たちにはまだ真珠婚式が控えていました が、私にとっては、もう終わりです」とエルンスト・プローストはウィンクしながら言います。 「過去30年間は、ネックレスの真珠のようにつなぎ合わされています。 その一つ一つがが私の人生の道の大切な宝物です」
エルンストプロストと彼のチームは、LIQUI MOLYを根本から変え、小さな添加剤企業を、150か国で活動するドイツで最も人気のあるエンジンオイルブランドに変貌させました。 1990年当時の従業員数は118人、売上高は約1,500万ユーロでした。 それが2021年末には、7億3300万ユーロの売上高を誇り、1008人の共同起業家を擁する企業に。
機械工としての教育を受けたエルンスト・プローストは、1998年まで創業者から段階的に企業の株式を購入し、業務執行出資者となりました。 彼はこうして企業を崩壊から救い、数多くの職場を確保しました。 エンジンオイル事業への参入は、決定的な成長をもたらしました。 「実際、事業への参入は尋常なことではありませんでした。 突然、サメの水槽にいる小魚のような存在になります。 世界最大規模の企業と競争するのですから」とエルンスト・プローストは、純粋な添加剤事業を成功させるという彼の当時の決断について語ります。 2006年、ザールルイのメギン鉱油工場は完全子会社になりました。 これは、独立したエンジンオイルメーカーへの最終ステップを画しました。 2017年にはエルンスト・プローストは自らの株式をWürthグループに売却しましたが、LIQUI MOLYの被雇用取締役として留まります。
エルンスト・プローストはブランドの顔でした。 カリスマ的な取締役の人気は当初、業界内に限られていました。 しかし、それも変わることになります。 2010年の経済危機が頂点に達していた頃、エルンスト・プローストは、社史上初めてのテレビ広告を打つことに決定しました。 自ら構想を練ったコマーシャルは、ドイツを越えて人々の心をつかんだだけでなく、定評のある広告賞、EFFIEの自動車部門で銀賞を受賞することにもなりました。 そしてとりわけ、彼の社会的責任と経営手法に、数々の賞や表彰が寄せられました。 彼は最後まで自らの方針に忠実であり続け、厳しいコロナ禍の間でさえ政府の助成金や時短勤務を控えていました。 それどころか人を雇い入れ、数百万ユーロの投資でーー彼の言葉を借りれば、自前でーー危機に立ち向かいました。
プローストは、“彼の LIQUI MOLY”と起業家を明らかな姿勢のもとで支持していただけでなく、金融業界の支配に反対し、富裕層の増税と最低賃金を支持しました。 メディアの関心が高まり、それは今でも続いています - プリントメディア、ラジオ、テレビでのインタビュー。 シュピーゲル誌によると、2011年には、エルンスト・プローストは「ドイツのトークショーに最も出演した起業家」にもなりました。 そして、起業家であるエルンスト・プローストは言葉ではなく実行の人であるため、あわせて3つの共益財団を自らの私有資産によって設立しました。
エルンスト・プローストは 「厳しくも、充実した年月でした。 仕事は私の人生の仙薬であり、LIQUI MOLYは私のライフワークです。 友人のギュンター・ヒアマイアーと彼のチームという、最高の手に委ねられることを私は知っています。 人生は有限です。 だからこそ、私はついに、分刻みでスケジュールが組まれた他律的な生活を離れ、自由のある人生の段階を迎えることを楽しみにしています」
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