FAQ - よくあるご質問

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このページの内容

  1. エンジンオイル
  2. 添加剤
  3. 潤滑剤
  4. 車両の諸問題
  5. 用語

エンジンオイル

このエンジンオイルには二硫化モリブデンが混合されています。この無煙炭色の添加剤が、オイルの“通常の”色に重なります。

特にエンジンとトランスミッションの開発が進むに連れてますます低粘度のオイルが必要とされていることに伴い、オイルに含まれる添加剤(添加剤パッケージ)が重要な役割を果たします。添加剤パッケージとは、オイルの特性に様々な方法で影響を与える、様々な化学物質の混合物です。

以前はベースオイルがエンジンオイルの中で最も重要な役割を果たしていましたが、現在では添加剤パッケージが最も重要な役割を担っています。最新式のオイルの約3分の1は、添加剤パッケージから成り立っています。超低粘度オイルの場合だと、洗浄、腐食防止、冷却、潤滑を行うのはこれらのみです。実際のオイルは多くの場合、添加剤パッケージのキャリア液に過ぎません。

現在ほとんどのエンジンオイルならびにギアオイルで、調合の一環として個別の添加剤パッケージが採用されています。オイルが公式メーカー承認を得るためには、必要なオイル仕様に適合した高品質の添加剤パッケージを使用する必要があります。一部のより高度な添加剤パッケージは、複数の仕様を満たすオイルを製造するために使用できます。

基本的にギアオイルはエンジンオイルと同じ役割を果たします。主な違いは、ギアオイルは通常、エンジンオイルよりもはるかに高い圧力とせん断力にさらされることです。これらは特にギアシステムの保護、潤滑、冷却に使用されます。もう1つの違いは、ギアオイルは燃料の注入によって希釈されないことです。したがってギアオイルは基本的に、要求される役割を果たすために異なる成分、つまり異なる添加剤パッケージを必要とします。

専門家でなくても、車両にエンジンオイルを補充することは可能です。ただし、注意すべき重要な点が2つあります。

  1. 適量のオイル
    エンジンオイルを補充する前に、正確なオイルレベルを確認する必要があります。これはオイルレベルゲージ(通常は給油口の辺りでカラーマークされています)または車両メニューで行います。車両は必ず水平な場所にある必要があります。
    オイルレベルゲージで測定するには、オイルレベルゲージを引き抜いて、付着したオイルを拭き取り、再び差し込んでから、もう一度引き出します。これで正確なオイルレベルが読み取れます。通常、オイルレベルゲージのMIN.とMAX.の印の間のオイル量は1リットルです。
     
  2. 適切なエンジンオイル
    どのオイルを使用するべきかわからない場合は、オイルガイドをご利用ください。

最新のエンジンオイル同士の混合性は、種類に関係なく、あらゆる状況下で確保されなくてはいけません。平均的なドライバーが、オイル交換時にワークショップでどのエンジンオイルが使用されたかを必ずしも把握しているわけではないからです。

したがって、たとえばオイルの補充時などに、少量(約1リットル)であれば問題ありません。ただし、種類の違うエンジンオイルの効果が影響を受ける可能性があるため、大量のオイルは混合しないようお勧めします。

エンジンオイルの充填レベルは、常に作動温度の状態で測定します。これにより、エンジンが最も長い時間使用される温度範囲で潤滑剤が最適に供給されるようになります。
 

エンジンオイルは絶え間なく極度の熱的および機械的負荷にさらされ、時間の経過とともに消耗し、汚れていきます。その理由としては、エンジン内の燃焼、燃料または凝縮水による希釈、自然なオイル劣化、機械的な摩耗などが挙げられます。これらにより、特に燃焼残留物による堆積物の形成が促進され、長期的には以下のような深刻な結果を招くおそれがあります。

  • 圧縮および出力の低下

  • 排出ガス値の問題のせいで排気ガス検査に合格しないおそれがある

  • 燃料・オイル消費量の増加

  • 潤滑性能の低下

  • 潤滑剤がエンジン内の個々の潤滑箇所に達しなくなる

  • エンジンの摩耗が増加し、タイミングチェーンが破損し、エンジンが損傷する

エンジンのオイルレベルは常に、規定の最小 / 最大範囲内になければいけません。オイルが少なすぎても多すぎても、エンジンに大きな損傷を与えるおそれがあります。

オイルの充填量が多すぎると、気泡が発生しやすくなります。これらの気泡はオイルポンプによって吸い込まれ、エンジンによって潤滑箇所に送られます。空気に潤滑効果はないので、潤滑が必要な摩擦相手の摩耗が増加し、エンジンの損傷につながる可能性があります。

過剰充填のもう一つの問題は、油圧の上昇です。これにより、エンジン内のオイルを保持するはずのシールが本来の位置から剥がれたり、損傷したりして、エンジンに漏れが生じるおそれがあります。
 

エンジンオイルの色からは、品質や使用年数を推測できません。たとえば、化学添加剤がオイルの本来の色(琥珀色)に重なり、それによってオイルに色が付く場合があります。
 

小型容器での最低保存期限は5年です。ただし、+5°C~+30°Cの温度で、直射日光にさらされない乾燥した場所に保管されていることが条件です。保管にはガレージではなく地下室が理想的です。
 

使用済みオイルを実験室でしっかりと分析しなければ、エンジンオイルの正確な状態は判断できません。したがって、潤滑剤の交換が必要な時期は、車両自体によって決まる(変動しうる)か、あるいは固定の走行距離または時間的間隔がメーカーによって設定されています。

交換インターバルが変動しうる場合、車両で交換時期が表示されます。次の交換までの走行距離は、車両メニューで簡単に呼び出すことができます。定期交換が規定されている場合は、通常エンジンルームのオイルラベルまたは車両の整備手帳に記載されています。

オイル交換後もオイル回路内に煤の残留物が残っているため、エンジンの最初の回転後にオイルが再び黒く変色することがよくあります。しかし、パニックになる必要はなりません。むしろその逆で、 これは、エンジンオイルが回路を洗浄し、堆積物を吸収して、これをオイルフィルターに運んでいることを示しています。
 

現代のエンジンオイルはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの両方の要件を満たしています。適切なエンジンオイルを選択する際には、車両メーカーが規定した仕様または承認が重要です。それらが製品に記載されている場合は、そのオイルをエンジンに使用することができます。ディーゼル車かガソリン車かは関係ありません。
 

次回のオイル交換時期は、車両の整備手帳で確認してください。それに加え、取扱説明書も参照できます。ここには通常、オイル交換の頻度が記載されています。多くのメーカーは、次のように固定間隔を設定しています:自動車の場合は年に1~2回、または15,000/30,000キロメートルごと。

交換インターバルが変動しうる場合、車両で交換時期が表示されます。次の交換までの走行距離は、車両メニューで簡単に呼び出すことができます。

ただしこれを一般化することはできません。オイル交換の時期は、運転の仕方によって異なります。たとえば、どれほど頻繁に車両を作動温度に上げるか、などです。主に市街地を走行する場合、オイルの劣化が早まります。

いいえ。お客様はもちろんいつでも適切なLIQUI MOLY製品をご使用いただけます。

エンジンオイルをどのくらいの頻度で補充しなくてはいけないかは、一概には言えません。オイルの消費量は、同じ構造のエンジンでさえも大きく異なる場合があり、さまざまな要因に左右されます。自動オイルレベル制御が取り付けられていない場合、オイルレベルを定期的に点検し、それに応じて対処する必要があります。
 

主に短距離走行を行う場合、温度差によって凝縮水が生じます。これがオイルと混ざり、蒸発しないと、 オイルと水のエマルションがエンジン全体に堆積します。これは給油口の薄茶色のスラッジという形で確認できます。エンジンからスラッジを取り除くためには、オイルスラッジリムーバーをご利用いただけます。

はい。エンジンオイルは、いつでも補充できるように、互いに混合できる必要があります。ただし、補充するオイルによっては、既存のオイルの品質または特性が変化します。

鉱物油か合成油かにかかわらず、必ずオイルメーカーの承認を遵守してください。
 

適切なエンジンオイルを選択する際には、車両メーカーが規定した仕様または承認が重要です。これは車両の取扱説明書に記載されています。それらがオイルのラベルに記載されている場合は、そのオイルをエンジンに使用することができます。

もう1つの方法として、当社のオイルガイドを、お客様の車両に適したエンジンオイルを見つけるためにご利用いただけます。
 

オイルの選択にあたっては、粘度ではなく、品質およびメーカーの承認が決め手となります。この情報は容器のラベルに記載されています。5W-30という記述は、特定の温度におけるオイルの液体状態にのみ関連し、品質に関するものではありません。
 

原則として、ガスシステムメーカーよびエンジンメーカーの指示に従う必要があります。車両メーカーがより一般的な仕様(ACEA C2/C3やC4など)を承認している場合、ガス稼働ではこうした仕様に従った低灰分オイルが優先されます。セラテックは、ガス駆動エンジン用のオイル添加剤としても基本的に優れています。
 

いいえ。2サイクルオイルは燃料に完全に溶け込み、長期間の停止後も分離されません。

自動車と同様に、除雪機用にオイルを選択する際は、原則としてメーカーの推奨事項に従うことが大切です。当社のスペシャルテックLL 5W-30は、市場で入手可能なほとんどの除雪機に対応することが経験上分かっています。
 

はい!現代のエンジンは非常に複雑な機械ユニットです。これらには、材料と特性に合わせて調整された潤滑剤が必要であり、その要件はエンジンごとに異なる場合があります。間違ったエンジンオイルを使用すると、摩耗が増加し、エンジンが損傷するおそれがあります。
 

添加剤

はい、基本的に最大2種類のエンジンオイル添加剤の混合が可能です。ただし、エンジンオイル内の添加剤の割合が合計で10%を超えてはいけません。 

しかしながら、添加剤の中には、その作用を相殺するものもあります。どの添加剤を互いに組み合わせることができるかについては、マトリクス図で確認してください。

基本的に推奨されませんが、組み合わせが可能なものもあります。具体的なケースに際しては、 当社の応用技術者にお問い合わせください。

それぞれの製品の混合比については、製品詳細ページ、製品データシート、または缶のラベルを参照してください。

概して、適しています。しかしながらLIQUI MOLYは、オートバイで用いられる小さいタンク容積に合わせてその配合を調整した特別なオートバイ用製品をご用意しています。
 

クラッチがオイルバス内で作動している場合、エンジンオイル1リットルにつき 20 mlの添加剤を混合できます。これによりクラッチのスリップが防止されます。ちょうどよい量を投与するには、モーターバイク オイルアディティブまたはモーターバイクMoS2シューターをお勧めします。

ただし、オイルバス内で作動するクラッチにモータープロテクトを使用することは推奨いたしません。
 

はい、これは社用車によるフィールドテストで実証されています。オイルアディティブにより摩耗が約30%低減します。

はい。当社のオイル添加剤と燃料添加剤は、相互に、または混合物全体に悪影響を及ぼさないように配合されています。
 

耐低温性が摂氏0度の従来の夏用ディーゼル燃料を使用する場合、ディーゼルフローフィットの投与量を守ると、摂氏-6~-8度までの改善効果が得られます。

いいえ、これらの燃料では耐低温性は向上しません。

当社はこれを推奨しません。エンジンオイルの中でクラッチが作動しているエンジンにモーターオイルセーバーを使用すると、そこに含まれている添加剤のせいでクラッチがスリップするおそれがあります。

はい。モーターオイルセーバーには可塑剤と粘度向上剤が含まれており、 エラストマーシールを回復させ、高温時にわずかに粘度を上昇させます。これにより、ターボチャージャーのベアリングの潤滑効率が向上します。
 

はい、モータープロテクトは、Synthoil Longtime Plus 0W-30やSynthoil Longtime 0W-30などの最新のロングライフオイルに使用できます。
 

潤滑剤

はい。

ギアオイルは時間の経過とともに性能が低下します。特にオイルの粘度および摩擦係数が変化し、ギアおよびシフト特性に悪影響を及ぼします。

その原因は摩滅、摩耗、オイル劣化、凝縮水です。現代の車両では、エンジルーム内の高温やカプセル化されたエンジン(騒音値を低く保つため)も原因に挙げられます。また、最新式エンジンの高トルクもギアに負担をかけます。

「ライフタイム充填」という言葉を目にすることがあります が、ほとんどのメーカーにとって「ライフタイム」とは250,000~280,000kmという寿命に過ぎません。この寿命は、負荷によって大幅に短くなる可能性があります。その結果、シフトに問題が生じ、摩耗が大きくなり、最悪の場合、ギアの機能停止につながります。一方、ZF社などギアボックスのメーカーは、ギアオイルの交換を80,000~120,000kmごと、または遅くとも8年ごとに行うことを推奨しています。

いいえ、できません!HLPオイルは作動油であり、パワーステアリングでの使用には適していません。最悪の場合、特に低温時では、ステアリングの故障につながるおそれがあります。ステアリングは安全に関わるコンポーネントなので、メーカーの承認と要件に必ず注意してください。
 

車両の諸問題

オートマチックトランスミッションには特別な整備とトランスミッションオイルの交換が必要です。自動車メーカーは、オートマチックトランスミッションオイルの耐用期間は無期限であるとしていますが、トランスミッションのメーカーは、トランスミッションオイルは遅くとも10万キロメートル後には交換するべきであるとしています。

トランスミッション内の堆積物はオイルの循環を悪化させ、シフトの問題を引き起こす可能性があります。専門家による定期的なトランスミッション整備と適時のトランスミッションオイル交換は不可欠です。これを行わないと、オイルに含まれる汚れや金属摩耗粒子によって費用のかさむ損傷が生じるおそれがあります。

こうした問題は洗浄によって解決できます。トランスミッションオイル交換時にトランスミッションオイルをフラッシングすることで、トランスミッションが長期間にわたり負荷に耐えられるようになります。その後は新品の様にシフトします。

ディーゼル車では、明らかな欠陥や理由がなくても、エンジンの性能が低下することがあります。極端な場合には、エンジンが始動しなくなったり、停止したりすることがあります。

ディーゼル微粒子フィルターの詰まりが原因である可能性があります。フィルターのインジケーターランプがディスプレイに点灯している場合は、それと確信できます。短距離走行では、必要な完全燃焼温度である摂氏約600度に達しない、または30分以上コンスタントに維持できないため、短距離走行を頻繁に行うと問題はさらに悪化します。さらに、短距離走行ではエンジンが完全に温まることがないため、より多くのすすが発生するので、 問題はさらに深刻化します。

フィルターの洗浄にはさまざまな方法があります。

  1. フィルターの交換は常に一番高くつきます。そして必ずしも必要なものではありません。
  2. 最も効果的な方法は、LIQUI MOLYのパートナーワークショップでのプロの手によるディーゼル微粒子フィルター洗浄です。
  3. 最もリーズナブルなオプションは、DPFプロテクターです。この添加剤は、ディーゼル微粒子フィルター内のすす粒子の燃焼温度を低下させます。これにより、より低い温度や短距離走行でもフィルターを「燃焼し切る」ことができます。

燃料を理想的に燃焼させるためには、ガソリンに モーターバイク スピード アディティブを添加することができます。簡単に言うと、燃料は添加剤によってさらに細かく噴霧されるため、より速く燃焼します。これにより、エンジンがより一層パワーを発揮し、加速特性が改善されます。スピードアディティブはそれと同時にインジェクターを洗浄します。

マニュアルトランスミッションのギアが入りにくい、またはギアが固着している場合、 さまざまな原因が考えられます。クラッチの破損またはクラッチの摩耗(ギアチェンジの際のきしみ音で分かります)、 あるいは、他の故障部品もシフトの問題を引き起こす可能性があります。これらの問題において唯一の解決策となるのは、サービスワークショップでの修理です。

ただし、シフトの問題にはそれらより無害な原因もあります。クラッチシステム内の空気が原因である可能性があります。これは自分で簡単に確認できます。クラッチを数回連続して踏み込んで、 その後ギアを問題なくシフトできる場合、これは油圧系統に空気が混入していることを示しています。

また、トランスミッションオイルのレベルが低すぎたり、トランスミッションオイルが古いか車両に適していないこともよくあります。

しかし、すべてが適切であっても、車両でシフトプロセスが困難になることがあります。そうした場合、当社の特殊トランスミッション添加剤が対策となります。トランスミッションの金属部品に非常に安定した潤滑膜を形成し、これによって摩擦が低減し、多くのシフト問題が解決されます。ギアオイルアディティブによってシフトプロセスがよりソフトになり、ギアが入りやすくなり、シフトが大幅に快適になります。この添加剤は、過剰な摩擦によるシフトの問題が発生しないようにするための予防策としても利用できます。LIQUI MOLYのサービスワークショップでは、ギアオイルアディティブの添加を迅速かつ低コストでご提供しています。

エンジンが反応しなくなり、加速性能が低下していると感じられますか?多くの場合、故障やエンジンの損傷は無く、原因はすぐに解決されます。

短距離走行や市街地走行が多いと、燃料噴射システムにすぐにカーボンが堆積し、燃料を燃焼室に噴射する際に極めて微細に噴霧化する妨げとなります。すると燃料が最適に点火できなくなり、エンジンの効率が低下し、燃費が上昇し、エンジンの回転が不安定になり、加速が衰えます。

スピードテックガソリンまたはスピードテックディーゼルがこれらの問題を解決、予防します。この添加剤は堆積物を除去し、燃料をより細かく噴霧することで、より効率的な燃焼を可能にし、加速も再び改善します。

用語

ACEA (欧州自動車工業会)は1996年1月1日からCCMCの正式な後継業界団体となっています。この工業会ではヨーロッパのエンジンメーカーの要求事項に準拠してエンジンオイルの品質を定義しています。

アメリカ石油協会 (API) は世界中で、エンジンオイルやギアオイルなどの潤滑剤の品質要件および検査基準を規定しています。ヨーロッパおよびヨーロッパのメーカーはこの協会の規定からは大部分除外されています。

いわゆるオートマチック・トランスミッション・フルード (ATF) には定義された摩擦値があり、その粘度指数は高くなっています。これらのオイルは主にオートマチック・トランスミッションおよびパワーステアリングに使用されます。

極圧添加剤(EP添加剤) は高温高圧下で金属表面に「保護膜」を形成します。

HTHS (High Temperature High Shear) とは高温高せん断を意味し、150℃で高いせん断力の下に測定される液体の動粘度です。

国際潤滑油標準化承認委員会 (ILSAC) は、ガソリンエンジン用の乗用車用エンジンオイルの性能基準を策定しています。基礎となるのはAPI規格です。 

日本自動車技術会(JASO)は潤滑油を様々なクラスに分類し、主にオートバイ分野およびアジア地域で使用されます。

低速プレイグニッション(LSPI)は主に新型の直射式小容量ターボガソリンエンジンで発生します。エンジンの加速時に粒子やオイルの飛沫が加熱され、追加的な点火源となり、燃料が通常の着火より前からイグニッションプラグによって点火してしまいます。このため「ノッキング」が発生し、さらに3倍の加圧状態まで至り、これが元でエンジンの損傷につながることもあります。

全米海洋設備生産者協会 (NMMA) は、米国の主要な業界団体であり、海洋環境で使用されるエンジンのオイル認証プログラムを定めています。 

SAE International(元Society of Automotive Engineers〔自動車技術者協会〕) は自動車産業で世界中のメーカーがそれに従う有効なエンジンオイルとギアオイルの粘度クラスを定めます。

SAPSという略語は硫酸灰、リン、硫黄(Sulphated Ash, Phospphorus and Sulphur)を表します。LowあるいはMid SAPSオイルは、主にDPFやOPFなどの排気ガス後処理システムを装備したエンジンで必要とされます。 

オイルのアルカリ予備は燃料の燃焼時に発生する酸性の反応生成物を中和します。

GLはGear Lubricant(ギア用潤滑油)の略でAPI基準によるギアオイルの圧力安定性を表します。

クラッキングでは長鎖の炭化水素分子が分解されます。ここで分解された分子鎖が合成油のための開始剤をなします。

ナフサとは粗ガソリンの別名で、原油蒸留による生成物です。

ろうの結晶をパラフィンと呼び、鉱物性基油の生産過程から生じる副産物です。

フリクションモディファイア (FM) は金属表面に弱い化学結合を生成し、これによって潤滑剤の摩擦特性を低くしたり高くします。

塩基価とはエンジンオイルにおけるアルカリ予備の量を表します。使用済みオイルの場合、塩基価から未使用添加剤の残留分の見当が付きます。

以前の(旧版の)仕様または承認を満たしそれに勝る仕様または承認に下位互換性があると言います。

完全合成基油とはポリアルファオレフィンベースのオイルです。このオイルは合成製造され、非常に温度と劣化に対して安定性が高いです。

基油は潤滑油の生産用の開始製品です。基油(鉱物性、水素化分解、全合成)は様々な精製工程を経て生産されます。

原油は主に炭化水素から成る混合物であり、有機物質の分解工程を経て生産されるものです。

限界ポンプ粘度は、潤滑剤をそれぞれのSAE等級に分類するためのテストを示しています。その際、潤滑剤が自動的に流れ続けることを保証するためには、規定の温度において該当のSAE等級の粘度を超えてはいけません。

鉱物性基油は原油蒸留で得られる一次製品です。この種の基油は先端エンジンでは使われなくなっています。

循環潤滑の望ましくない副産物として、エンジンオイルに小さな気泡が混入することが挙げられます。消泡添加剤は、オイルの循環時に発生する泡(空気の混入)を大幅に減らします。

真空蒸留では減圧下で蒸留の残留物をさらに分離します。真空によって沸点が150 °C程下げられ、これによって分子の分解が防止されます。

水素化仕上げとは、鉱物基油の製造時に最適な劣化安定性を達成するために水素を添加することです。

水素化分解では水素を添加しつつ長鎖分子を分解します。投入された水素は鎖の端部の開いた個所に結合し、破断個所を「修復」します。

水素化分解基油はパラフィンを基材として生産されます。こうしたオイルは当面先端技術となっており、とりわけ最先端のガソリンエンジンやディーゼルエンジンに使用されます。

精製とは真空蒸留物から不要な成分を除去/変換するプロセスです。

接触水素化分解では触媒(合成ケイ酸アルミニウムなど)の存在下において温度 500 ℃で分子鎖を切ります。

洗浄剤は堆積物の発生を防止したりエンジンから堆積物を除去する洗浄効果のある物質です。さらに洗浄剤はいわゆるアルカリ予備を形成します。 

脱ろうでは、流動点(規定条件の下でオイルを冷却したときオイルがまだ流れる最低温度)を低くするために、対応する留分から蝋の結晶を除去します。

添加剤パッケージとは様々な化学物質の混合物で、エンジンオイルの特性に異なる方法で影響を及ぼします。

粘度は液体の抵抗(内的摩擦)を指します。この抵抗が高いほど、オイルの流動性は低くなります。エンジンオイルやギアオイルの粘度はSAEに準拠して表記されます。

粘度指数 (VI) はオイルの粘度/温度特性を表します。VIが高いほど温度範囲全体での粘度変化は小さくなります。

粘度指数向上剤とは、温度に依存するオイル粘度変化に影響を与えるように構成されたポリマーのことです。

エンジンオイルに含まれている分散剤はオイルに含まれる固形や流動性の汚染物質を囲み、オイルフィルターへ輸送します。

流動点は規定条件下で冷却したときにオイルがまだ流動する最低温度です。

流動点降下添加剤(PPD添加剤)は基油内のろう結晶の構造を変え、その成長を抑制します。これによってオイルの凝固点が最小化されたり、低温特性が改善されたりします。

留出では原油を大気圧下で加熱し、構成要素に分解します。